ひぐらしカメラ 2

カナダのビクトリアに居住。写真、音楽、釣り、映画。

Channel #6

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Sony A7 II + SMC Takumar 135mm 3.5

 

相変わらずの雨の日々が続くビクトリア。ここ数年で一番多いと言う印象ですね。おまけに今の時期は日照時間も最も短いので夕方5時前にはもう真っ暗ですし、朝は8時頃でもまだ薄暗いのです。夏の乾季は晴天が続き、夜は9時過ぎまで明るいので、全てが真逆の状態。冬の間に気分が滅入る人も多いのも肯けます。晴れ間を見つけて外に出たいのですけど..

 

 

Today’s Music 83 |  Paul Jackson Jr.

 

ポール•ジャクソン•ジュニアはスムース•ジャズ、ヒュージョン系のギタリストですけど、もちろんオーソドックスなジャズを演奏できる力量があります。若手のギター弾きには人気のギタリストのようですね。普段、あまりスムース•ジャズ系は聴かないのですが、天気が鬱陶しい時には少しだけアップビートで気分を軽くするのも手ですね。

 

 

 

New Year

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Sony A7 II + SMC Takumar 135mm 3.5

 

クリスマスの時期から年末、年明けに掛けて、ここビクトリアは天気が荒れ模様でした。ほとんどが曇りか雨で、ここの冬場の雨季の気候に慣れて来たと思っていた自分でさえも、流石に鬱陶しくなってました。そのせいでカメラも外に持ち出せませんし、写真のストックも尽きた状態で自宅から海峡の海を気まぐれに撮るのが精一杯。天候が回復したら以前のペースに戻し、写真を撮っていきたいと考えてます。去年、ブログを再開してかなりハードにアウトプットしてきたのですけど、まあ、今年は少しペースダウンして更新頻度よりも質の方に重きを置きたいと考えてます。今年も宜しくお願いします。

 

 

 

Today’s Music 82 | Stacey Kent

 

2020年、世界はますます混沌として激動の真っ只中。何が起こっても全く不思議ではない時代を私たちは生きて行かざるを得ません。せめて何があっても人生はワンダフルなのだ、と歌を聞いて今年も前に進みたいものです。スティシー•ケントはジャズとボサノバを歌うイギリスの中堅歌手ですでに10枚のマイバムをリリースしています。ボサノバ•シンガー特有のウィスパー一辺倒ではなくて、しっかりと歌モノを歌い込める力量を持ったシンガーです。何本かビデオを見ていたら歌いながらギターを弾いていたのですけど、ボサノバのギタ-が中々上手でしたよ。ボサノバのギターって、コードの押さえ方で大体その人のギターの力量がわかります。コード進行にテンションコードが多いので小指の使い方ですぐに気がつきますね。

 

 

 

 

 

 

 

Channel #5

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Sony A7 II + SMC Takumar 135mm 3.5

 

ここのところ海峡ではサーモン•フィッシング用小型ボートが目に付きます。趣味でサーモンを釣る人たちのボートで、ゆっくりと左右を行ったり来たりしてトローリング。基本的に1年を通じて沿岸部ではサーモンが釣れるのですけど、あちこち回遊しているためフィッシングのポイントは1年を通じて変化しています。フィッシャーたちは魚探を使ってその群れを追ってるわけです。最近は、このエリアが回遊ポイントのようですね。

 

何度か友人に誘われてボートで釣ったことがありますけど、私はフライを使って川でサーモンと対峙する方が好みですね。ルアーを沈めたら後はただビールを飲みながらアタリがあるまで待ってるだけで、ボートの釣りはスポーツ性はほとんどありません。まあ、そういうイージーさがこちらの人には向いてるのかも。サーモンのアタリも向こう合わせで、サーモンがルアーを見つけて喰いつけば掛かってるという感じです。のんびりと海を眺めることを目的に、運が’良ければサーモンも釣れるというスタンスでしょうか。

 

ひとつメリットがあるとすれば、釣ったサーモンを持ち帰ることが出来ること。私はキャッチ&リリースの川でサーモンを釣ってますから、普段、家にはサーモンを持ち帰らないのです。フレッシュな天然のキングサーモンやコーホーサーモンの味は、鮮度が違うので店に並んでいるものよりもやはり上ですね。観光客向けのツアーもあり、半日で多分一人350ドル前後はすると思いますが、向こうはプロなので必ず釣らせてくれるようですよ。ツーリストが釣ったサーモンは勿論、持ち帰ることが出来ますけど、でかいサーモンをホテルに持ち帰っても処理に困ってしまいます。なので大体はガイドにプレゼントするようですね。

 

 

 

Amaryllis

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Olympus OM-D E-M10 II + Voigtlander Nokton 25mm 0.95

 

クリスマスのちょっと前くらいから春先にかけて花屋に並ぶアマリリス。鉢植えで買う人が多いようですけど、安かったので切り花で買いました。色はバーガンディ(暗めの赤)と白で迷ったのですが、グリーンと白の対比の美しさで白をピックアップ。買った段階では蕾だったのですけど、3日ほどで開きはじめました。サッと撮って余計なことはぜず、補正もほとんどしてません。素材が良いと撮影と補正が本当に楽チンです。

 

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Olympus OM-D E-M10 II + Voigtlander Nokton 25mm 0.95

 

 

Today’s Music 81 | King’s College Cambridge

 

 

 

 

The marvelous Mrs. Maisel

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Olympus OM-D E-M10 II + Voigtlander Nokton 25mm 0.95

 

 

写真の話とちょっと関係ないのですけど、最近、アマゾン•プライム•ビデオで観れる「The marvelous Mrs. Maisel」にかなりハマってしまってます。家人がプライム•メンバーで大分前から「このシリーズ、あまりに面白ろ過ぎる!」と騒いでいたので「あ、そうなの?どれどれ..」って感じでiPadにアプリぶち込んで見始めたら、止まらなくなってしまいました。最近、そのせいで寝不足であります。詳しい情報はググってもらうことにして、ポイントだけちょっと書きますね。

 

舞台は50年代のニューヨーク、理想的な夫、子供二人に恵まれ、順風満帆だったミッジ。ある日、夫が秘書との不倫に走り家を出てから家族は一気に崩壊の道へ。自分と家族を立て直すために彼女が選んだ道は、スタンドアップ•コメディアンになること。スタンドアップって、日本で言うとピンの漫才師ですね。さて、私がこの映画シリーズで感銘を受けた点は大きく3つ。ストーリーの超絶的な面白さと軽快なテンポ、ミッジ役のレイチェル•ブロスナハンの圧倒的な演技、それと衣装、小物、インテリアなどセットデザインです。

 

ストーリーはもちろんコメディなので、やり取りしてる会話自体がもう漫才なのですけど、実はこの家族と周辺の人々はユダヤ人なのでユダヤ人独特のユーモアや風習があちこちに散りばめられてます。ユダヤ人のユーモアって、迫害の歴史をネタに笑う飛ばすようなところがあって、笑いの裏に哀しみを感じるようなところがあるのですよね。脚本家がユダヤ人なのかは知りませんけど、それが作品の底を流れているのは確か。ただ会話スピードが滅茶苦茶に早いので、私の場合、聞き漏らしている微妙な表現もかなりあるはず。アマゾン•プライムもネットフリックスのようにオプションで英語サブタイトルを出してくれると嬉しいのですけど。

 

そしてミッジ役のレイチェル•ブロスナハン。この人、ほぼ無名の女優だったのですけど、このシリーズでゴールデングローブ賞を3年連続で取って一気にトップへ上り詰めました。彼女の演技の見所は、やはりスタンドアップ•コメディのシーン。その狂気じみた笑いの演技には度肝を抜かれます。機関銃のように喋りまくるネタはこの時代のタブーのオンパレードで、しかも普通の家庭の主婦だった女性がやってるわけです。丁度、この時期、実際に存在した伝説のコメディアン、レニー•ブルースが彼女と友人になる設定などもあり、レニー•ブルースや他のコメディアンのネタなどと較べても、ミッジがいかにぶっ飛んでいたか、理解できます。

 

そして映画のセットデザイン。彼女が住むアパートメントがセットで作られたのはもちろん、実在したガスライト•カフェやヴィレッジ•バンガードなどニューヨークの有名なライブハウスをセットで再現してます。野外ストリートの撮影では、50年代のクラシックカーが惜しげも無く並べられてますし、圧倒的な衣装、小道具など巨大企業アマゾンをバックに湯水のように予算を投入しているのが分かります。50年代のパステル調の色彩を観ているだけで、あの時代のニューヨーク空気を感じることが出来ますよ。映画のアートディレクターはかなり苦労したと思いますが、称賛されるべき仕事です。写真好き、映像好きの方は感銘を受けること間違いなし。

 

さて、簡単な説明でしたけど、どうですか。「The marvelous Mrs. Maisel」観たくなったでしょう?正月休みに是非お勧めします。正月休みがこれで消えてしまう可能性もありますけど。

 

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Olympus OM-D E-M10 II + Voigtlander Nokton 25mm 0.95

 

 

 

Channel #4

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Sony A7 II + SMC Takumar 135mm 3.5

 

相変わらず海峡の船を撮ってます。縦位置の構図で水平線が画面を2分割した中心にくると空と海の対比を見せる事ができ、バランスが均衡した状態でそれが写真に構図的テンションを与えています。空と海が7:3あたりだと多分収まりすぎて面白くないかも。水辺に立って撮影するとそんな感じになり、多分、他の要素が画面に無いと間が持たなくなりそうです。ミニマルな写真にするには向いてないわけです。

 

このことは実は偶然で、私のアパートメントが3階にあり、しかも海岸は道路から7、8メートルほど崖下にあるのです。写真に遠近感を感じる要素が少ないないためフラットに見えるので、そのことに気が付かない思います。遠近感の無い墨絵のような写真、それがこのシリーズのテーマでもあります。そういうわけで構図のバリエーションは展開の仕様がありません。同じ構図で撮り続けるしか無いのです。光と雲が作る色彩の変化だけを定点で見ていくわけです。

 

 

Today’s Music 80 | Nova & Nossa alma canta trio

 

 

どんよりとした冬の曇り空が多いビクトリア。せめて音楽だけでも陽の光を感じたい!とボサノバを聴く回数が増えています。ボサノバは、やはり女性のウィスパーボイスが良いですよね。

 

 

 

 

X’mas Window

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Olympus OM-D E-M10 II + Voigtlander Nokton 25mm 0.95

 

週末、クリスマス用の買い物に市内ダウンタウンからチャイナタウンにかけて歩きました。クリスマス前なので人で混んでいるかと思ったのですが、さほど人が多いという印象は無くて普通の週末と言った雰囲気。大体、クリスマスが来ると言った高揚感が以前に比べて少ないように感じます。買い物すること自体がアマゾンなどネットでする人が増えたためなのでしょうか。

 

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Olympus OM-D E-M10 II + Voigtlander Nokton 25mm 0.95

 

クリスマスにプレゼントをする習慣は以前として存在しているはずで、それは特にお子さんなど家族がいる場合本当に大変です。大体、プレゼントをひとり一個で終わらせる訳にはいかないのです。これはお父さんから、これはお母さんから、あ、おばあちゃんからも来てるよ、というように子供達は複数のプレゼントに胸を膨らませていますしね。通常、クリスマスツリーの下には山のようなプレゼント•ボックスが並んでおり、子供達はそれを眺めながらクリスマスを来るのを指折り数えて待ってます。

 

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Olympus OM-D E-M10 II + Voigtlander Nokton 25mm 0.95

 

そのプレゼントの買い物リストを作り、買い物をして、ラッピングするという一連の作業は、楽しい反面、仕事を持つ親たちには負担になってる部分もあるのは確か。それを一括でネットで注文、後は家で待ってるだけでいいわけですから本当、ラクチン。うちも入ってますけど、プライム会員なら送料は掛かりませんし。唯一問題なのは、商品を自分の目でチェックできないことでしょうか。最近問題になってる怪しげなチャイナ•プロダクトにも注意が必要です。

 

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Olympus OM-D E-M10 II + Voigtlander Nokton 25mm 0.95

 

それともうひとつネットショッピングのネガティブな部分はネットの広告。最近自分が気になってチェックしたプロダクトが、ネット閲覧中に頻繁に出て来るのは本当にドキっとします。ほら、これが欲しいんでしょ、と欲望をストレートに煽る広告戦略はちょっと不快感がありますよね。プライバシーを完璧に監視されてる気分になります。それでもアマゾンでの買い物という流れは今後も変わらないでしょう。監視されていようが、プライバシーが無かろうが、圧倒的な利便さの前では人は為す術もないのです。人工知能はこんな感じで欲望を餌に人間をコントロールして行くのかな、とクリスマスのウィンドウを見ながら考えたのでした。