ひぐらしカメラ 2

カナダのビクトリアに居住。写真、音楽、釣り、映画。

Shiruetto

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Sony A7 II + Helios 44-2 58mm 2

 

9月に入り霧の日が増えてきたビクトリア。と言っても早朝だけで、陽が上るとサッ晴れてしまうのですけど。少しずつ気温も下がってきて夏の気配は消えつつあります。この歳になっても夏休みが終わった子供の頃のせつない気持ちを思い出しますね。

 

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Sony A7 II + Helios 44-2 58mm 2

 

この日はHelios 44-2  58mm 2を持ち出してみたのですけど、普通にバランスよく写ってます。まあ、霧の日に撮ればダイレクトな光は無いわけで、どんなレンズで撮ってもコントラストは低めにはなるはずなんですけど。補正は若干彩度を持ち上げて、四隅の減光の落ちをフィルターで入れました。小さな人物のシルエットが入っているため、周辺を落とすことで人物に視線が向きやすくなるという判断。Kern Switarを使うと最初から周辺が落ちて写るのですが、このケースでは補正の段階で入れました。そして画面の粒子をGrain Filterでやや荒らしてます。

 

画面を意識的に荒らすことは、表現手段の一つとして時々行います。今は多くのカメラもフィルターを内臓し似たような効果を得られると思いますが、何でも荒らせば良いということでは無くて、写真の雰囲気と合うのかという判断が必要。私の場合、ビンテージ風の雰囲気にしたい時に四隅を落とすことと併用して使用することが多いです。高感度の画像劣化に敏感な人などは、あえて画像を荒らすことに関しては信じられないかも。私は若い頃にフランスのサラ•ムーンの写真に憧れて、ポジ•フィルムで撮ったものを現像所で増感して貰い悦に入っていた人間なので、そのあたりの抵抗は全くありません。

 

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Sony A7 II + Helios 44-2 58mm 2

 

この補正スタイルはかれこれ10年ほどやってまして、作品のレンタルでエージェントに預けているのはこのスタイルのものが多いです。普段、霧の日はKern Switar AR 25m f1.5 を使うケースが多いのですけど、Helios 44-2  58mm 2の方が癖が少なく画像を扱いやすいかも。たぶんJupiter-8 50mm 2でも似たような絵を出してくれるはずです。今後、このスタイルで補正するときは、3本のレンズを適当に使い回し出来そうです。

 

 

 

Today’s Music 48 | Pat Metheny

この曲はパット•メセニーの1975年デヴュー•アルバムのタイトル曲で、まだ無名だったジャコ•パシトリアスがベースを担当。実は私がパット•メセニーを知ったのはもっと後で、「アメリカン•ガレージ」がヒットした頃だったと記憶してます。それ以来、彼の変遷を時には遡り、時には飽きてしまい聴かない時期も含めて長年フォローしてきました。それでも私が最も好きなアルバムはやはりこのデヴュー•アルバムかも。この映像はアイバニーズのギターを使ってますから、たぶん1990年以降だと思います。このベースはちゃんと音色もフレーズもジャコにリスペクトを払ってますね。画質は悪いですけど、パットの演奏はとてもキレてます。これからパット•メセニーのクリップはこのブログが続くかぎり何度か出て来ると思いますけど、パット•メセニー入門者の方にはこの最初のアルバムをまず聴いて欲しい。彼のエッセンスが聴きやすい形で詰まったアルバムになってます。