Wild grasses

Sony A7 II + Jupiter-8 50mm 2

このレンズは絞り開放が2ということで、とろけるような大きなボケを作ってくれるわけではありません。ただそのボケ具合がとても絵画的で、印象派の画家たちの自由な筆さばきを想起させます。1枚目の雑草の密集地帯、2枚目の海から空にかけてのトーンにその特徴が出てます。このような素材は、写真を絵画的に仕上げたいという私の意思にぴったり合います。

ただ色味に関しては彩度が低いので、現像段階で最初から作り直す必要があります。モノトーンなら別にそのまま白黒変換で構わないのですけど。彩度が低いと言っても、オリジナルのベースになる色味は残ってるわけですから、そこが出発点。1枚目なら雑草のイエロー、アンバー系、2枚目ならブルー系ですね。そのベースの色味でうまくハーモニーが保てるように各部分を調整します。今回は色調以外では四隅を少し落としフィルム•グレインを加えて画面を少し荒らしています。

Sony A7 II + Jupiter-8 50mm 2

Today’s Music 55 | Robert Glasper

ロバート•グラスパーはジャズの伝統を踏まえつつ革新的なアプローチを模索してます。私はこの曲を聞いて、ただただ感動してしまいました。鮮烈で瑞々しいメロディ、斬新なタイム感覚。この人、もう圧倒的にぶっちぎりで、他のピアニストは比較も出来ません。強いて挙げれば故人となったビル•エバンスかな。アメリカで活躍中の女性ピアニスト山中千尋さんがグラスパーに関してなかなか興味深い文章を書いてます。