ひぐらしカメラ 2

カナダのビクトリアに居住。写真、音楽、釣り、映画。

Wabi

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Olympus OM-D E-M10 II + Voigtlander Nokton 25mm 0.95

 

私は写真と絵画の境界線がどこのなのか、特に写真がデジタル化した後の状況でなのですが、ずっと考えてきました。それは自分が絵も描くということも関係しています。ひとつ言えることは写真がデジタル化されたことで、より絵画に近ずける要素が増えたという事実はあると思います。今現在、別に写真は絵画に寄り添う必要はありません。写真は写真で立派に独立してます。それは単に私の個人的な問題なのです。

 

写真がデジタル化したことで、Photshopという個人現像所が出来て表現の自由度は一気に拡散。ただPhotshopを本当の意味で創造の道具にしている人は限られていました。Photshopの機能が豊富すぎるために、それに振り回されてしまう人が多かったのです。まあ、自分もそのひとりで、そんなデジタル•ジャンクを長年生み出してきた方なのですけど。最近、やっと使う目的と手段の選別、それと多少蓄積された技術のお陰で少しはマシになってきた気がします。

 

今回アップしてるイメージは自分がここ数年テーマにしているシリーズで、上に書いたようなことを自分なりに探っているものです。主に外での風景写真から制作することが多かったのですけど、時々、室内の花などでもトライしてきました。今回、枯れた野草を外から拾ってきて撮ったのですけど、日本人としてのDNAがちょっと反応した気がします。枯れ枝のフォルムや命が消える時の彩度の落ちた色。いわゆる「侘び寂び」でしょうか。時々、こちらの人に「Wabi-Sabiって何?」と聞かれて、どう答えていいか、返答に困ってしまうのですよね。もし機会があれば今回のシリーズを見て貰うのが、説明に役立つかもな、と思った次第。

 

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Olympus OM-D E-M10 II + Voigtlander Nokton 25mm 0.95