ひぐらしカメラ 2

カナダのビクトリアに居住。写真、音楽、釣り、映画。

Pictorial Fall #4

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Sony RX100

 

 

今回はコンデジのRX100で撮った素材をピクトリアル(絵画的)な方向で現像、色調補正しています。フルサイズやマイクロフォーサーズの素材との大きな違いは画素数とボケ。画素数に関しては元々粒子を荒らす方向で処理していますし、1型センサーで2020万画素だったかな?は一応あるので大きな問題ではありません。ボケに関しては、絞り解放で1.8あってもボケを活かした撮影は限定的というか、難しいですね。つまり基本、パンフォーカスの写真となります。非常にコントラストのあるシャープなカリっとした画質となり、実は絵画的な方向とは逆になります。

 

まず現像の段階で注意するのは、コントラストを思い切って低くすることです。メリハリのある画質をできるだけフラットなものに変えます。現像の段階で、色調は大雑把に決め、ここで色味を煮詰めることはしません。Photoshopで開いてまずすることは写真の周辺にボケをLens Blurを加えて、柔らかいイメージに変えます。この段階でコントラストが低く、ボケも加わりカリカリした元素材は大きく印象が変わってます。

 

 

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Sony RX100

 

色調に関してはNik CollectionのColor Efex Proで自分が設定しているフィルターを使用。Color Efex Proに関しては、機能が豊富すぎて一言ではとても説明できません。素材の状況によって、一つのフィルターだけで済む場合もありますし、3つ、4つと重ねる場合もあります。おおよそ、自分が好みで使うものは決まっていますが、それでも設定の細かいスライダーを完璧に理解しているわけではありません。プレヴュー表示が早いので、それを見ながら探ってる状況です。

 

最後にペーパーテクスチャーをレイヤー透過し、イメージを見ながら透過率を調整します。今までPictorial FallのシリーズではSuper Takumar 50mm 1.4を使って素材を撮ってきましたが、違いが分かるでしょうか。Super Takumar 50mm 1.4は狭い範囲でボケてる部分とシャープな部分が焦点距離の違いで混在することがありますが、これはPhotoshopで再現することは出来ません。厳密に言えば可能ですけど、大変な作業になります。一見、色調が近いので同じような素材に見えますが、やはり微妙に印象は変わってきます。

 

 

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Sony RX100

 

逆に引きのイメージでディテールを見せたい時にはタクマーよりも描写がシャープなので、それが武器になるとも言えますね。そのあたりは対象との距離、ボケを活かすのか、シャープネスを活かすのかの判断ですね。やはりRX100はコンパクトなのでいつもサブとして持ち歩き、メインでカバー出来ないシーンを押さえるという使い方が良いのかもしれません。