ひぐらしカメラ 2

カナダのビクトリアに居住。写真、音楽、釣り、映画。

Summer Salmon

 

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Sony RX100

 

 

北の川へ、サーモンを釣りに行って来ました。ここ5、6年は8月の第2週はキャンプしながらのサーモン•フィッシングが恒例。この時期に島の川へ遡上して来るのはピンクサーモン、日本ではカラフトマスの名前で知られています。今回はキャンベルリバーとイヴリバーの2箇所で釣りました。Tシャツ姿で気軽に釣れるサマーサーモンの釣りは、サーモン•シーズンのオープニングを告げる意味合いがあり、まるで子供のように期待で胸が膨らみます。

 

ピンクサーモンは例年、偶数年の方が遡上数が多く、今年は奇数年だったので、少し心配していたのですが、確かに去年よりは少ない状況ではありましたが、十分に釣りを楽しむ程度には川に上っておりました。北の川、特にイヴリバーの透明度はとても高いので、サーモンの群れを探しながらの釣りとなります。流れの中にゆったりと泳ぐサーモンの群れを見つけると、今年も長い旅路を経て、川へ戻って来てくれてありがとう、と言う素直な気持ちになりますね。

 

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Sony RX100

 

静かに岸辺に立ち、ラインにフライを結び、群れの手前に慎重にキャスト。群れの中にゆっくりとフライが滑り込んで行くのが見えます。フライが群れの後半を過ぎたあたり、ラインとのテンションをキープしていたロッドの穂先にツンと言うアタリを感じて、軽くロッドを煽ります。一瞬、フライを咥えたサーモンの銀色に輝く脇腹が見えて、その後、サーモンは川の中を左右に疾走し始めます。サーモンの暴走をリールのテンションで慎重に抑えます。左右に走るサーモンの円弧は次第に小さくなり、抵抗に疲れたサーモンをゆっくりと岸辺に寄せます。フーっとため息をついて岸辺に横たわる銀色の魚体を少しの間眺めてから、マウスの掛かったフライを外し、サーモンを川に戻す準備をします。疲労困憊のサーモンをしばらく、水中にホールドし、体力を回復したサーモンは自力で群れの中へ戻っていきます。アディオス、アミーゴ。

 

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Sony RX100

 

そんな一連の流れを何度も繰り返していると、時間が経つのを完全に忘れてしまいます。この歳になると、なかなか時間を忘れて物事に集中することは難しいのですけど、私の場合、この釣りと言う遊びで、完全に「モーメント」に没入することが可能になります。「過去」にも「未来」にも思いを寄せない方法、それを持てることに本当に感謝していますね。

 

 

 

Today’s Music 125 | Jordan Rakei

ジョーダン•ラケイはネオ•ソウル系かな。ま、トム•ミッシュとかに近い人と言ってもいいかも。アルバムは3枚出ているのですけど、私は2019年の「Origin」がお気に入り。ネオ•ソウル系って言っても、ちょっとジャズっぽくてグラスパー風のピアノソロが入ってきたりして、もうご機嫌であります。ベースのフレーズも洒落ていてグルーブ感が最高。なんだ、Youtubeでクリップ探してたら、トム•ミッシュと共演してるのがあるではないか。まあ、そりゃ、そうだ、この2人、雰囲気近いものね。

 

 

 

 

Low tide

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Olympus OM-D E-M10 II + Voigtlander Nokton 25mm 0.95

 

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Olympus OM-D E-M10 II + Voigtlander Nokton 25mm 0.95

 

先週の熱波の影響は完全に消えさり、いつものヒンヤリとした快晴が戻ってきたビクトリア。朝8時頃、散歩に出掛ける時の気温は14度。海岸はかなり潮が引いている状態で、海藻があちこちで大量に露出しています。サギの仲間のヘロンが浅瀬に集まる小魚を狙って、あちらに1匹、こちらに1匹とカカシのように立っています。干潮時に見られるいつもの光景。岬の先端を折り返して、ダラスロードを戻ってくると、ビーコンヒル•パークの野生の鹿たちが道路を横断中。走る車も気にも留めず、平気で道路に入ってくるので、よく事故が起こるのですよね。私もこの道路を走る時は、人間よりも鹿に注意を払います。

 

さて、アイスホッケーのプレイオフ優勝決定戦の勝者は、残念ながらやはりライトニングスと言う結果になりました。カナディアンズはモントリオールで延長戦の末、辛うじて勝ってから敵地へ乗り込んだのですけど、残念ながら1-0の惜敗。最後の2戦は、中身は互角だっただけに、最初の3戦の戦い方に悔いが残ります。と言っても、ライトニングスは欠点の無い最強チームでしたから、やはり実力が結果になっただけ、ということでしょうね。ただモントリールは20代前半の若い選手が多く、今回プレイオフで決勝まで戦った経験はすごく大きいと思います。チームは今後10年くらいはプレイオフの常連になってくれるでしょう。

 

 

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Olympus OM-D E-M10 II + Voigtlander Nokton 25mm 0.95

 

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Olympus OM-D E-M10 II + Voigtlander Nokton 25mm 0.95

 

アイスホッケーが終わり、今盛り上がっているのは、何と言っても大リーグの大谷選手ですね。残念ながらここカナダでは野球の人気が今ひとつで、あまりニュースになってないのが実情。アメリカでは大谷選手が前半だけで32本のホームランを打ちトップを独走していながら、ピッチャーとして4勝していると言う事で、スポーツチャンネルを中心にとても盛り上がってます。日本でも連日大騒ぎですよね。実を言いますと、私はこの大谷選手と故郷が同じで、岩手県奥州市出身。なので彼が高校生の頃から密かに遠いカナダから注目しておりました。度重なる怪我を克服しての、今年の大活躍には胸が熱くなるものがあります。

 

ところでホームラン争いで2位に付けてる選手がトロントブルージェイズ所属のゲレーロ•ジュニアという22歳の若い選手ですが、実はお父さんのブラディミール•ゲレーロって、有名なホームランバッターで、モンロリオール•エクスポスで長くプレーしていたのです。私は個人的にこのお父さんのブラディミール•ゲレーロに強い思い入れがありまして、そのことをちょっとだけ書いてみます。

 

今カナダで大リーグのチームがあるのはトロントだけですけど、昔はモントリオールにもありました。エクスポスという万博をモントリールで開催したことを記念にして、それを名前にしたあまりパッとしないチーム名。そのチーム名に相応しい弱小チームで、何せ、いつも負けてましたね。今、チームはアメリカの会社に買収されて、ナショナルズと名前が変わっています。その弱小チームの中で、ただ独り淡々と負け試合の中でホームランを打っていたのが、このゲレーロ父。

 

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Olympus OM-D E-M10 II + Voigtlander Nokton 25mm 0.95

 

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Olympus OM-D E-M10 II + Voigtlander Nokton 25mm 0.95

 

96年から2003年までエクスポス、その後チームがアメリカに移るのを機に今、大谷選手のいるエンジェルスに移ってます。ホームランはトータルで477本、引退後、見事に野球殿堂入り。私がモントリールに移住したのが1994年で、私がエクスポスの試合を見始めた頃は、すでにレギュラーで4番だった記憶があります。190センチ近い長身で痩せ型、足も早くて40本近く本塁打を打って30盗塁するという、今、大谷選手がやってることをすでにやっていた選手でした。

 

当時、シーズン中には4、5回ほど球場へ通いましたけど、当時のエクスポスはいつも負けてました。ただ日本人投手の大家が数年間、毎年10勝近く勝っていましたし、ヤンキースを追い出されたあの伊良部が入団してきて、そこそこ投げていたりで、日本人選手応援の意味で、よくテレビや球場で試合を観てました。球団は本当に貧乏で、サラリーの高い選手は雇えず苦しい状況でした。そんな中、勝っても、負けても、ゲレーロだけは期待を裏切らずホームランをかっ飛ばしてくれました。お前だけだ、信じられるのは..そんな感じです。その後、チームは身売りされ、ゲレーロもFAでエンゼルスへ、私も西側へ移り住み、いつしか野球への興味を失ってしまったわけです。

 

今回、大谷選手の活躍で、また私の野球への関心が高まってきています。日本人初のホームラン王とピッチャーとして10勝を期待したいところだけど、無理して怪我しないように頑張って欲しいぞ。

 

 

 

 

 

 

Heat & Ice

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Olympus OM-D E-M10 II + Voigtlander Nokton 25mm 0.95

 

久しぶりにカメラを手に海岸沿いを散策しました。普段の散歩コースとは逆方向の防波堤へ。土曜日の午前中でしたが、海も穏やかで気温も15度前後と普段の夏モードの天候。コロナ感染者はBC州でも徐々に減少に向かっていて、新規の感染者は10人とか、そんな数になっているようです。とはいえ、旅行客の数はまだまだ少なく、遊歩道を歩く人たちはローカルの人たちが多く、週末の朝をゆっくりと楽しんでる雰囲気。

 

先週、北米北西部を襲った突然の熱波でここビクトリアも最高40度近くまで気温が上がり、私はたまたま2回目のワクチン接種を受けにシティホールまで歩いたのですが、もう歩いていて蒸発して消えてしまうのではないか、と思うほど強烈な日差しでした。カナダに移り住んで30年近いのですけど、この暑さは初めての経験。いや、驚きました。BC州の内陸部では50度近くまで気温が上がったところもあり、在宅のお年寄りを中心に暑さで亡くなった方が100名以上出たそうです。

 

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Olympus OM-D E-M10 II + Voigtlander Nokton 25mm 0.95

 

カナダのBC州は夏は湿度も気温も低く、とても涼しいので、通常はエアコンなど必要ありません。なので個人宅も集合住宅もエアコンを設置しているところは少ないはず。今回、突然襲った強烈な熱波は、エアコンの無い家に住む持病を持つお年寄りの命を奪ったことになった模様。多分、暑さに対しての備えや認識が全く無い状態で、室内で熱中症になったものと思われます。本当に残念なことになりました。せめてこの熱波の前に、非常に危険な状況になるかも、という予報を出してくれていればと思うのですけど、私が知る限り、天気予報は「週末は暑くなるでしょう」くらいの比較的呑気なものだったように思います。まあ、前代未聞で、予想の範囲をはるかに超えたと言えば、それ以上は責められないわけですけど。

 

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Olympus OM-D E-M10 II + Voigtlander Nokton 25mm 0.95

 

話は突然変わりますが、暑さとくればアイスというわけで、北米のアイスホッケーはプレイオフ最終ラウンドに突入。何と、モントリオールのカナディアンズがほぼ30年ぶりに決勝ラウンドに駒を進めております。アイスホッケーはカナダの国技と言ってもよいスポーツで、競技人口も非常に多いせいか、やたらと熱狂的。特にモントリオールは熱狂的なファンが多いホッケータウンで、私もあの町に17年住んだので、今、あの町がどんな状態なのか、一発で想像できます。

 

私は当初、このアイスホッケーに関してはほとんど興味がなかったのですよね。息子が小学生に入ると周りの子供達がほとんどやってるため彼も地元のチームに入ることになり、練習の送り迎えやゲームを見てるうちに次第にルールを理解し、ゲームを楽しめるようになりました。夜は連日、カナディアンズのゲームを息子と一緒にテレビで応援してましたし、実際にスタジアムへ足を運んで、生の試合も観戦したりしてました。アイスホッケーはサッカーとアメフトに野球のスピード要素を加えた面白さがあるのですけど、慣れないとパックの行方を追いきれず、知らない間にゴールが決まっていたというようなケースが多々あります。ファーメーションや戦略がある程度理解できると、パックの行き先を予想できるようになるのですけどね。

 

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Olympus OM-D E-M10 II + Voigtlander Nokton 25mm 0.95

 

実は今年のカナディアンズは、地区ディヴィション4位の最下位でのプレーオフ参加だったのですが、宿敵のメープルリーフスを3連敗から4連勝で逆転してから快進撃が始まり、2ラウンド目のジェッツ、3ラウンド目のゴールデン•ナイツを下して最終ラウンドでタンパベイ•ライトニングと戦っています。残念ながら今のところ3連敗してまして、崖っぷち状態。ライトニングスは去年の優勝チームで、ゴーリーデフェンス、オフェンスとも全てが超一級。190センチ以上の巨漢プレーヤーがゴロゴロしてまして、彼らがゴール前を固めるとほとんどゴールを狙う隙間がなくなります。そのアタリの強烈さは凄まじくて、小柄なカナディアンズの選手は可哀想なくらい吹き飛ばされており、多分、身体中、傷だらけでしょう。

 

正直、そのチームの戦力差は歴然なのですけど、4-0の完敗だけは何とか避けて欲しいです。次戦は月曜日、頑張れ、カナディアンズ。君らだって、地元モントリオールスタンレーカップが敵のチームに渡るは見たくないだろうに。

 

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Olympus OM-D E-M10 II + Voigtlander Nokton 25mm 0.95

 

The Butchart Gardens

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Sony RX100

 

5月最初の晴れ渡った日曜日。今年もチューリップを観にブッチャートガーデンへ。このコロナ騒動のため人数制限を行なっているとのことで、朝一番の9時の開門にゲートに到着しましたが、すでに10台ほどの車がチケット購入のため、並んでいました。10分程で無事入場出来て、パーキングに車を止め園内に入ると流石にまだ人影はまばらで、こんなに空いてるブッチャートガーデンは初めてかも。

 

ブッチャートガーデンは四季を通じてオープンしており、その季節ごとの花をシームレスに観れるようにデザインされてます。春ならチューリップ、夏なら薔薇というようにメインの花が存在しているのですけど、例えばチューリップが枯れ落ちた後にも、そのスペースを埋めるべき花が考慮されて花壇には植えられています。端境期であっても、必ず園を訪れた人が満足するようになっているのですよね。100年以上に渡ってガーデンを経営してきたプロのノウハウが蓄積されています。このガーデンは間違いなくイギリスやフランスの有名ガーデンに引けを取らない世界レベル。

 

 

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Sony RX100

 

特に春のチューリップはほぼ園内が全てチューリップで埋まるほどで、その規模には驚かされます。このガーデンは初夏の薔薇も素晴らしいのですけど、やはり圧倒的なチューリップのそのボリュームには敵いません。しかもそのチューリップは園内の有機的な流れの中にそのタイプ、色などが選ばれて完璧にデザインされています。フラットな畑にただ数を押し込んだという形ではないのですよね。そもそもこのガーデンはフラットな場所ではなくて、小さな山の麓に設定されてます。山あり谷あり、池があり滝があるというように、そのコースは迷路のようです。そのあらゆるコーナー、スポットにこれでもかとチューリップを視覚効果も考えて配置しているわけです。

 

特に今年は去年よりも、チューリップのデザイン構成が良かったように思われます。緻密な色彩計画、チューリップをメインにそれを支える脇役の草花も慎重に選ばれて、完璧な空間を構成しています。ガーデニングが好きな人は、このブッチャートガーデンから学べることは本当に沢山あると思います。今はまだこのコロナ騒ぎで旅行もままなりませんが、落ち着いた頃にビクトリアへ訪れる機会がある方は、是非、見逃さないで欲しいですね。

 

 

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Sony RX100

 

 

www.butchartgardens.com

 

 

 

 

 

 

Collage #10

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Sony RX100

 

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Sony RX100

 

今週に入り、連日初夏のような陽気が続いているビクトリア。5、6度の気温から一気に20度近くまで上がり、遊歩道、海岸は短パン、Tシャツ姿の老若男女が大勢繰り出しております。勿論、こんなご時世なので、マスク、ソーシャルディスタンスは必須。カナダも他の国同様、コロナ変異種の感染者が増えてまして、状況は甚だよろしくありません。ワクチン接種もアメリカに比べるとそのペースは遅いようですけど、私は一昨日何とか予約が取れまして、一応来週、ワクチン摂取が出来るようです。サンフランシスコに住む息子はすでに2回目の摂取も終わり、副作用は全く出なかったとのことで、一応、安心しました。

 

このコロナ変異種は死亡率、感染率とも、パワーアップされてるとかで、ワクチン摂取と感染のスピード競争の様相を呈しております。今現在のカナダの場合ですと、オンタリオ州が最悪で連日5千人前後の新規感染者が発生、カナダ全体では9千人ほどとの報道。日本の約3分の1ほどの人口数ですので、対人口比で見ると日本の状況よりもはるかに悪いですね。先週までレストランの屋内では普通に営業できていたのですけど、今は屋内の営業は禁止、テラスなど屋外のみ許可されてます。飲食店の皆さんは、一年以上こんな状態が続いて、もうほんとにゲンナリしている状態でしょう。日本での感染ピークは7月、8月になるのではとの記事も見かけましたけど、果たしてこんな状態でオリンピックが出来るのか、ちょっと心配。選手を迎える日本も、送り出す世界の各国も、大変なプレッシャーが掛かりそう。選手村でクラスター発生なんてことになったら、もう世界に顔向け出来ないですよね。

 

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Sony RX100

 

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Sony RX100

 

さて、そんなコロナの状況はひとまず脇に置いといて、最近、私は人混みを避けてソニーのRX100と白いボードを手に、野草や木々のシルエットを求めてフラフラと歩いてます。白いボードは素材のバックに置き、余計な背景が入らないようにするためで、これで素材の切り抜き作業はかなり楽になります。またボードに映る影をそのまま残したりするケースも。今回はこの元素材も最終イメージと比較する意味でアップしてみます。

 

このシリーズはこのように撮った素材に、別の背景素材をレイヤーする形で進めます。素材そのものをネガ反転することもありますし、また背景素材をネガにする場合もあります。背景素材は、古い土壁を撮ったものや和紙などテクスチャーを感じる紙、それに野原の雑草を細かなストロークタッチに見立てて撮影した素材などを組み合わせて使用してます。大まかな構図と色彩のプランを固めてしまえば、後は色の微調整だけです。それぞれのイメージは比較的短時間で制作できるのですけど、元素材のフォルムとテクスチャー色味の相性が大切で、2、3日寝かせて、どうもしっくり来ない場合は、深追いせずにアッサリとディレート。素材はある意味、無限に転がってるわけで、弱いイメージを修正するよりも、修正の必要のない新しい強い素材を探した方が良いと考えてます。

 

 

Today’s Music 124 | Charlie Paker

 

チャーリー•パーカーを引き続き聴いてます。52年の録音でディジーガレスピーとの共演盤。55年に亡くなってますから、死の3年前。晩年のパーカーは麻薬で体がボロボロだったのですけど、演奏を聴く限りアドリブのキレは凄い。ガレスピーも全快で飛ばしてますし、二人のアドリブの掛け合いはとてもスリリング。ピアノはセロニアス•モンク、ドラムはバディ•リッチとサポート陣も凄いメンバー。それとこのジャケットのイラスト、もう最高ですね。 如何にも50年代といった雰囲気。このDavid Stone Martinというアーティストは、沢山のジャズアルバムのイラストを描いていたようです。そう言えば無名時代のアンディ•ウォホールがブルーノートでジャケットのイラストの仕事をしていて、こんな感じの絵を描いてました。この時代のスタイルだったのですね。

 


 

 

 

 

Whale watching

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Sony A7 II + SMC Takumar 135mm 3.5

 

 

久し振りに撮った定点観測シリーズ。さて、実はここ最近、海で鯨を目撃することが多くなりました。カメラをのぞいていると、海上に鯨が潮を吹くのが見えるのですよね。潮を吹いた後に、大きな尾ひれが見えたりダイブする姿が現れたりします。小型のシャチか、大型のハンプバックなどの2種類に分かれていて、日によって違いますね。以前は滅多に見れなかったのですけど、クルーズ船の入港がこのコロナ騒ぎで完全に無くなったせいで、鯨の行動ルートが変わったためと言われています。クルーズ船は市内の経済を支える大きな糧なので、飲食店などはこのコロナ騒ぎ以降、苦しい経営が続いており、本当に気の毒なのですけど、クジラなど海洋生物にとっては暮らし易くなってるのかも知れません。

 

市内にはホエール•ウォチングをするツアー会社も多く、その手の会社は鯨の通り道やポイントを把握しているようです。私はツアーに参加したことがないのですけど、小型の鯨か、大型の鯨かは別にして、ツアーに参加すれば、大体、鯨を見ることが出来るらしいです。私が散歩中などに鯨を見つけると、大体、2、3隻のツアー船が鯨の周辺に集まってきています。魚探などレーダーで鯨を捕捉しているのでしょうね。ただ今は保護上の規制が厳しくなって、以前ように鯨のすぐ側にボートを寄せることは出来ないみたいで、ある程度の距離は離れる必要があります。

 

ビクトリアはホエール•ウォチングのツアーに参加しなくても、実は鯨を見るチャンスはあります。ハーバーの中は無理ですけど、運が良ければダラスロードなど開けた海の遊歩道などからも十分に見ることが出来ます。ただコツがあって、それは海上に高く上がる鯨の潮をまず探すことですね。海が凪いでる時がやはり見つけやすいかな。一度、噴水のような柱を海上に見つけたら、その周辺を注視していると、大きな尾やダイブする姿を見れる確率が高いです。私は一度だけ、大型鯨の全身が完全に海上に出たダイブを目撃したことがありますが、あれは興奮しました。小型でも双眼鏡があると、より見つけやすくなると思います。

 

 

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Sony A7 II + SMC Takumar 135mm 3.5

 

 

 

 

最近、チャーリー•パーカーを真面目に聴いてます。へっぽこギター練習の一環で、何とかビバップのフレーズの欠片でも耳に馴染んでくれればという思いなのですけど、パーカーのフレーズは圧倒的で、もう、取り付く島もない感じ。単純にフレーズが速すぎて、追いつかないというのはあるのですけど、その速いフレーズの全てが歌になってるのが凄い。もう、やっぱり天才ですね、この人。チャーリー•パーカーの音源は音が悪いのが多いので、ちょっと敬遠していたところがあったのですけど、もう音質とか、関係ないですね。暫くはパーカー漬けになりそう。

 

 

 

Collage #9

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Sony RX100

 

最近始めたCollageシリーズ、遡って眺めてみると、かなり迷走しておりますね。クォリティもバラバラですし、このような習作の吐き出しは見苦しい部分もあるのですけど、これが案外に自分の為にはなっているようです。ああ、この時点では、こんなことにトライして満足しているとか、ここでは細部に囚われすぎて、全体を見失っているとか、時間を置くことで見えてくる部分が多々あります。なかなかストレートに思い描いた地点へ行けない訳なのですけど、それは仕方がないことですね。思い描いた地点と言っても、それはクリアに見えてるものではなくて、モヤっとした霧に包まれてますから、ひとつ、ひとつ、アイデアを潰していく作業を通じて、見えてくるような気がします。凡人は愚直に時間を重ねて行くしかありませんね。才能の溢れる人というのは、この到達地点が写真のように見えているのかもしれません。そんな私でも今の時点ではっきりと分かるのは、やはり日本の伝統的なアートへ帰って行きたい、ということでしょうか。今後、どのように変わっていくのか、楽しみながら自分自身を見て行きたいと思ってます。

 

 

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Sony RX100

 

 

 

最近、見つけたジャズの番組で、高野雲さんという方が毎回分かり易くジャズを切り取ってくれます。ご本人もベースプレーヤーということで、ミュージシャンサイドから音楽的にジャズを俯瞰し、解説してくれるのが嬉しい。ジャズ批評家という人種は一種偏狭な人が多いのですけど、この人の頭はとても柔軟です。なんせYMOが大好きと公言してますからね。ちょっと珍しいジャズ評論家。それとプラモデルが好きみたいで、タミヤの戦車シリーズを作っては別のプラモ•チャンネルに定期的にアップしている模様です。塗装の腕前はなかなかでした。タミヤの1/35戦車シリーズ、私も昔よく作ったなぁ。