ひぐらしカメラ 2

カナダのビクトリアに居住。写真のこと、音楽のこと。

Flowers #3

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Olympus OM-D E-M10 II + Voigtlander Nokton 25mm 0.95

 

室内で花を撮ってるのは、それがが好きだということはもちろんなのですけど、実は仕事というか、副業の意味合いがあります。作品を業務用ストックエージェントに預けているためです。業務用とは、新規ホテルやレストランのオープン、改装などで必要になるイメージを専門にしているため。簡単にいえば、ホテルの室内やレストラン内の額装された写真などですね。以前は通常のストックフォトエージンシーに預けていましたが、デジタル写真の普及と共に単価が暴落し、売上が激減したため止めてしまいました。

 

業務用の場合、個別の単価はさほどでもないのですが、ホテルなど決まればそれなりに数が出ますので、それが大きいですね。まだ始めてから1年ほどなのでそれほど数は預けていないのですけど、今年はフロリダの新装ホテルの大口なども決まり、ちょっと驚くような金額が振り込まれました。当たれば大きいですけど、残念ながらコンスタントな売上が計算出来ところまでは行ってません。その預けている写真の中で、やはり花の需要は高く無視出来ないのです。あらゆるターゲットに無難にアピールできる普遍的なテーマですからね。

 

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Olympus OM-D E-M10 II + Voigtlander Nokton 25mm 0.95

 

エージェントに写真を預けてビジネスとする実際の流れを簡単に書いてみます。まずはエージェントが作品を気に入り預かって貰うために、作品を見て貰う必要があります。これは自分のベストな作品サンプル数点をメールで添付し、後は自分のサイトのアドレスを書いておけばいいだけです。相手が作品を気に入れば連絡が来ますし、ダメなら無視されます。どんな作家が採用されるのか、その基準に関しては私は分かりませんが、それなりの癖というか、明確なスタイルが見えてこないと難しいかも知れませんね。プレゼンテーションは色々なスタイルを見せずに、絞り込んだ作品を選んで、あ、こういう方向の作家なのだ、と思って貰うことが大切という気がします。

 

さて、一度契約すれば後は作品を送るだけなのですけど、エージェント側のセレクションがあるので、送った作品を全て採用される訳ではありません。私の場合ですと、約7から8割ぐらいは取ってくれるようです。このセレクションの段階では、ローレゾの軽いJPGを送ります。長い辺で1000ピクセルもあれば十分。その後、決定した作品のハイレゾ•バーションを送ります。以前は6000/4000ピクセルぐらいのRGBのTIFFファイルでしたが、最近はカメラの解像度が上がったため8000/6000あたりを要求されてます。私のカメラはそこまで解像度がないのでPhotoshopピクセル補間しています。ピクセル補間はアンシャープマスクなどシャープネスのコントロールが正しく出来れば問題ないです。

 

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Olympus OM-D E-M10 II + Voigtlander Nokton 25mm 0.95

 

ピクセル補間で注意することは、シャープネスを効かせ過ぎないこと。シャープネスの追求は画質を劣化させる側面があります。最終的な出力に合わせて担当デザイナーはシャープネスを調整するので、それを見込んで余裕を持たせる必要があります。例えばオリジナルの4000ピクセルを6000ピクセルに補間するなら、4000ピクセルで原寸拡大し、そのシャープネスの印象をそのまま6000ピクセルに合わせればOK。それ以上、シャープネスを追い込むことはしません。

 

300dpi、8000/6000ピクセルTIFFファイルは大体約250MBほどのデータサイズ。4点で約1Gとかなり大きいです。TIFFファイルは圧縮しても、さほどJPGのように軽くなりません。私が前回エージェントに送ったサイズはトータルで9.2Gでした。私の場合、データ転送に関しては有料版のDropBoxを使ってまして、これが一番簡単で信用できます。有料版は2テラバイトが上限なので、これを使い切ることはないでしょう。相手側のホルダーにファイルをドラッグすれば、時間は少し掛かりますが、落ちることなく送ってくれます。これで納品完了で、後はエージェントが新しいイメージをサイトにアップするだけです。

 

以上、簡単ですが、ストックフォトで作品を売り込むプロセスとその実作業の話でした。ディスクに眠ってる自信作があるのなら、ストックフォトで活用するというのはどうでしょう。うまくすれば、カメラ等の機材費がカバーできかも知れませんよ。

 

 

 

 

 

Flowers #2

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Olympus OM-D E-M10 II + Voigtlander Nokton 25mm 0.95

 

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Olympus OM-D E-M10 II + Voigtlander Nokton 25mm 0.95

 

自宅で花を撮影する場合、背景の色を変えて撮るようにしています。同じ花でも印象がガラっと変わってくるからです。大きく黒などのダーク系、白などのブライト系、それと中間色の3方向でしょうか。それぞれの花に対してすべて背景を変えるわけではないのですけど、時間がある限り、試してみることにしています。

 

それぞれ、特徴があるので簡単に描いてみます。まずダーク系ですが、花の存在が圧倒的に引き立ち、ドラマチックに見えます。ただ印象としては暗くなり、音楽でいうとマイナーキーの曲の印象。次にブライト系ですが、これも花の存在は黒と真逆の意味で、強く引き立ちます。印象は明るく、メジャーキーの曲。そして中間色ですが、これは花の色味とトーンが重なってくるため選択が難しいのですけど、うまくマッチすると花と背景が一体となってハーモニーを醸し出してくれます。音楽的な印象は全体的にはメジャーの曲調ですが、サビの部分でマイナーな雰囲気があり、という感じかな。このパターンは花の色味のひとつを背景に置くと比較的マッチさせやすいです。

 

それぞれ特徴があり単純に好みの問題なのですけど、花が持つキャラクターに合わせてあげるのがベストなのだと思います。例えば強い色味の花はダーク系の背景にもしっかりと対応できますけど、淡い儚い雰囲気の花には強すぎます。最初に花の色味、形を観察してから大まかな背景色の方向を決めるのが良いと思います。花を観察してると、なんとなくその方向が見えてくると思います。

 

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Olympus OM-D E-M10 II + Voigtlander Nokton 25mm 0.95

 

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Olympus OM-D E-M10 II + Voigtlander Nokton 25mm 0.95

 

現像のことに少し触れます。背景色を決め撮影し現像すれば基本的に終了ですけど、私の場合、実は現像の段階で細かなライティングを行っています。撮影が終わっているのに、どうしてライティングなのか?と思うでしょうが、実際、そうなのです。昔、アートディレクターとして頻繁に商品の撮影に立ち会っていました。車から宝石、食料品まで幅広く扱っていましたが、フィルム時代なので撮った後には変更が出来ません。それでライティングにはとても時間が掛かったのです。一方から光を当てれば、当然影が出来ますけど、影の濃度を調整する必要があったのです。そのプロセスをカメラマンが撮ったポラロイドで確認します。車の撮影ではライティングだけで3時間は掛かってました。

 

そのライティングの微調整をデジタル写真では、撮影後の現像の段階で出来るという訳なのです。ちょっとした背景の濃度の違い、影の強さ、部分的に当てるスポットライトなど、その作業は案外に多く複雑です。ひとつのボックスライトというシンプルな形で撮ってるため、当然、カバーできない細かな作業が発生します。逆に現像の段階でそれが出来るので、シンプルなワンライトで撮れるということです。ライティングの微調整が終わった後にも、色味、コントラスト、シャープネスの補正作業がありますので、現像作業の方が実際の撮影よりも時間が掛かってしまうケースが多いです。もちろん、どこまで追い込むのかという自分の目標設定にも寄りますけどね。

 

ライティングの話に戻りますけど、私は遥か昔に現場でカメラマンに教えて貰いましたが、一度、ライティングだけを勉強してみることをお勧めします。その手の書籍、もしくはネットで情報を拾えると思います。ライティングの理屈が分かると、それは野外の撮影でも応用できますし、何よりも光に関してより敏感になってきます。今まで見えていなかった微妙な光と陰が見えるようになります。これは写真をやる上でかなり大きいですよ。

 

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Olympus OM-D E-M10 II + Voigtlander Nokton 25mm 0.95

 

 

 

 

Flowers

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Olympus OM-D E-M10 II + Voigtlander Nokton 25mm 0.95

 

ちょっと面白い花を取り揃えた花屋さんを教えてもらったので、早速出かけてきました。フラワーアレンジメントをする人たちが素材を買い求めによく来るそうで、流石に種類も豊富でしかも値段も比較的リーズナブル。店内の様子は高級花屋さんというインテリアとはほどとおく、雑多なマーケットという印象。でも気取った雰囲気が花の値段にオンするようなお店よりもよほど好感が持てます。バラで何本か購入したので早速撮ってみました。

 

セッティングは例によってシンプルなワンライト、バックは花に合わせて適当にカラーペーパーを使用。レンズはここ最近室内の撮影はもっぱらノクトン50mmですね。絞りは1.4から2.8くらいでしょうか。マクロニッコール55mmに較べて、写真に表情を付けやすいというのが理由。マクロニッコール55mmはそこにあるものをそのまま素直に出してくるのですけど、ノクトン50mmはレンズが解釈して勝手に味付けする感じがします。その味付けが好きか、嫌いかという問題ですね。

 

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Olympus OM-D E-M10 II + Voigtlander Nokton 25mm 0.95

 

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Olympus OM-D E-M10 II + Voigtlander Nokton 25mm 0.95

 

 

 

 

Splinter

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Sony A7 II + Super Takumar 50mm 1.4

 

最近、ソニーのボディにはタクマーの2本が常駐しております。キレとボケのバランスで、色々遊べるからでしょうか。50mmの1.4に関してはマクロ•アダプターのお陰で寄れますし、とにかく守備範囲が広いのです。単焦点レンズなのでズームレンズ的の守備範囲ではないのですけど、要するの表現の守備範囲ってことですかね。光がベストな時間帯を押さえれば、何てことない景色もそれなりに絵になってくれます。

 

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Sony A7 II + Super Takumar 50mm 1.4

 

 

 

Today’s Music 76| Tower of Power

 

前回の「東京ファンク女子」に誘発されてファンクがヘビーローテになってる還暦過ぎの親父。タワーは大体音源を持っていたのですけど、再発モノなどを 漏れていたものをApple Musicから拾って聴いてます。終日聴くのは流石にシンドイですけど、元気のいい時間帯に数曲聴くと、ついアヒルのように首が前後に動いてしまいます。やはり体が自然に動く音楽って、プリミティブ?でいいですよね。

 

 

 

 

Square #2

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Sony A7 II + SMC Takumar 135mm 3.5

 

部屋の端から窓際を135mmで撮影。下がオリジナルで上が正方形にトリミングしたものです。光のバランスが良くオリジナルでも写真が成立しているとは思いましたが、思い切ってテーブルと花をカットしてトリミング。これがミニマルな写真としてイケてるかと言えば、まあ、個人差はあると思います。私の中では辛うじてイケてるという判断なんですけどね。こういう遊びは案外に構図の勉強になってるようで、私としては暇を見つけてやって行きたいと思ってます。ギターのスケールを何度も繰り返して練習してると、ある日、指板全体のスケール配置が俯瞰で見えてくる時があります。構図の理解って、多分、それに近い感覚で、訓練して次第に見えてくるものじゃないかって、気がするんですよね。違うかな。

 

 

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Sony A7 II + SMC Takumar 135mm 3.5

 

 

 

 

Today’s Music 75| Tower of Power

 

Tower of Powerはサンフランシスコのファンク•バンドで1973年にデビュー。以来メンバーの変更を繰り返しながらも、現在まで活動を続けています。強烈なホーンセクションとタイトなリズムセクションが織りなすグルーヴ感は独特で、アップビートの曲とソウルフルなスローなバラードを交互に繰り返す演奏が特徴。私は学生時代はベースを弾いていたので、フランシス•ロッコ•プレステアをよくコピーしていました。仲間うちではポコポコ•ベースと呼んでいた彼のスタイルは独特です。一拍を4連で弾きながら左手で弦はミュートされてるのでポコポコと聴こえるのです。このポコポコ•ベースをしっかりとリズムキープしながらグルーヴ感を出すのはとても難しく、正確なタイム感が要求されます。

 

 

さてYoutubeで見つけた日本のベース女子Junaさんは、このフランシス•ロッコ•プレステアのプレイを完璧にコピーしています。彼女はフィンガー奏法だけではなくてスラップ奏法も滅法うまく、他のビデオではマーカス•ミラーの曲も軽くこなしているのでした。女の子にしては上手いなぁ、というレベルではなくて1級の男子プレイヤーも舌を巻くレベル。その証拠に世界中から賞賛のコメントが寄せられてます。彼女は女子だけのファンクバンドで演奏してますけど、ここでTower of PowerのWhat is hipをカバーしてます。このバンドはドラムもディビッド•ガルバルディみたいに叩いてまして凄い。ファンクな若い東京女子たち、本当に驚きました。 

 

 

 

 

 

 

 

Seascape

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Sony A7 II + SMC Takumar 135mm 3.5

 

レンズは135mmなんですけど、自分の中にこの距離の感覚を持ち合わせていません。元々、遠い対象を手元に引き寄せるような写真は自分の領域外ですし機材もありません。取り敢えず、遠くのものにピンを合わせて撮ってみたものの、望遠で寄ろうとしているのに、何故か引いたような構図になってしまいます。距離的に寄り切れていない訳ですけど、でもこれも135mmの使い方としてはありなのかも知れませんね。風景写真としては一応、それなりに着地していると思います。

 

F値を8まで絞り、ちょっとシャープな写真を狙ってみました。ピントが外れるのを極力防ぐ意味合いもあります。夕暮れ時に絞り8でも手持ちで撮れるのは、やはり手ぶれ補正がかなり効いてる証拠。それにしてもピント拡大機能の恩恵は、我々マニュアルフォーカス派には本当に大きいですよね。特に望遠レンズでは2段階目まで拡大するとその恩恵が大きいです。もう一段拡大出来ると嬉しいのですけど、ヴューファインダーの性能とも関係してくる問題なので、画像の精密さをキープす流のが難しいのかも知れませんね。

 

 

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Sony A7 II + SMC Takumar 135mm 3.5

 

 

Today’s Music 74 | Charlie Byrd

 

チャーリー•バードはすでに故人ですけど、ボサノバ•ギターの大御所。スタン•ゲッツとのアルバムが大ヒットしましたが、それ以外にも膨大なアルバムを残しています。テクニックを見せつけるようなスタイルではなくて、その曲に合ったリラックスした雰囲気を醸し出すタイプ。それ故に聴き込んで行っても、飽きが来ないという特性があります。私の場合、例えばジョー•パスなどの凄腕のテクニシャンはそう長くは聴けません。最近、Apple Musicから彼の昔のアルバムを発掘しては、聴いてみるという作業を繰り返してますけど、やはり良いです。安心できます。特にジョビンの曲をやってる彼がもっとも彼らしいですね。