ひぐらしカメラ 2

カナダのビクトリアに居住。写真、音楽、釣り、映画。

Fall Field

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Sony RX100

 

久しぶりのヴィンテージ色調補正です。最近、サーモン•フィッシングで忙しく写真のストックが尽きてまして、ちょっと過去に遡って素材探し。これはサーモン•フィッシングのシーズン始めにスーク•リバーの河畔で撮った一枚。オリジナルのLawファイルは適正よりもかなり暗くボツ写真扱いでしたが、よく見ると使えそうな気がしてきました。ピントが合っていてテーマ、構図的に使えそうであれば、Lawファイルで撮ってる限り多少の露出ミスは関係なしです。特に暗く落ちてる場合は大体問題なく起こせますし。

 

まずCamera Lawでの現像で落ちてるフィールドや木々を適正に起こします。そこからの作業は全てPhotoshopへ。まず画面右上、手前の枝が邪魔なのでEditのFillで周辺に馴染ませるを選択して消します。次に全体のトーンをヴィンテージにするためにFilter内のColor Efex Pro 4のヴィンテージ•フィルターを使用。その後、木々のパーツを個別に黄色やオレンジへ着色します。レンズ•フィルターで周辺にボケを加え、フォーカル•ポイントを野生の鹿たちに向けます。最後に古いシミの付いたペーパーをイメージにOverlay透過させます。

 

最終イメージはオリジナルのLawファイルとはかなり異なることが分かると思います。この写真は釣り場の移動の際に、あ、野生の鹿がいるなぁ..と適当に1枚だけ撮ったもので、撮影後に液晶で確認もしてませんでした。この素材をヴィンテージ処理して再生させるという思考が鍵なのですが、自分の場合、こういう作業はやり慣れているので頭の中にそういう回路が出来てます。

Lawファイルが持つポテンシャルの理解とPhotoshopの補正技術で、オリジナルの素材と全く異なる場所へ着地することが出来ます。まあ、一般的な写真の補正という枠をちょっと超えてるかもしれませんけどね。要するにPhotoshopの使い方が写真家的というよりはデザイナー的なのです。長年仕事でイメージを切ったり貼ったりしてきて、イメージが元素材から離れた所へ行くことに関して、抵抗があまり無いわけです。技術的なこともあるのですけど、写真補正の思考法が根本的に別なのかも知れません。

 

 

  

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Sony RX100

 

 

 

 

Fall Color #2

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Sony A7 II + Super Takumar 50mm 1.4

 

ここ暫くメインのカメラにはSuper Takumar 50mm 1.4を付けっぱなし。そろそろ違うレンズ、Jupiter-8 50mm 2あたりに付け替えて..と考えていたのですが、まだこのレンズの違う側面があるのではないかとついつい引きずって来ました。一応、今回の2枚で、レンズの素の味、色調補正でのポテンシャルの引き出し方など、ある程度の目安が立ちました。補正に関しては、イジっても良いし、イジらなくても良いと思うのですけど、今回は素性を最大限に活かす補正をしたつもり。

 

補正、現像という言葉でも良いのですけど、基本はやはり素のキャラクターを立てる方向でするべきだと思います。まあ、豪腕、ねじ伏せ補正というのもあるんですけど、このレンズには向いてないかも。ざっくりと言ってしまうと、絞り開放が基本になってますから、どうしてもピンの甘さというのは厳密に言うとあります。絞り開放でシャープだ、シャープだと書いてきてはいたのですけど、シャープネスをアップさせる余地は多少あったということ。補正ではそこを一段キリリと絞り、後はベースの色調から多少、自分の好みにするくらいでしょうか。なので最大限に活かすと言っても大したことやってないですね。

 

補正でねじ伏せ出来ないレンズというのは、要するに強い個性がすでにあるということです。自分がこれからこのレンズを飼いならすべきなのか、それとも慣れ親しんだレンズで作品を作るべきなのか、まだはっきりとは明言できません。Jupiter-8 50mm 2を使った方が、自分が培ってきた作品イメージからさほど外れないのではないかという気持ちは正直あります。その辺りはもう少し時間を置いて考えます。ちょっと試したい他のレンズもありますしね。

 

 

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Sony A7 II + Super Takumar 50mm 1.4

 

 

 

 

Dry Seeds

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Olympus OM-D E-M10 II + Voigtlander Nokton 25mm 0.95

 

 

 

 

 

 

Today’s Music 62 | Gilad Hekselman

 

いまNYのジャズシーンで最も注目を集めているギラッド•ヘクセルマンはイスラエル出身のギタリスト。デビュー当時、パット•メセニーのフォロワー的なギタリストという味方をされてましたけど、確かに雰囲気が似てるところもありますね。ただアルバムごとに自分のスタイルを確立し、最近のアルバムではパットの面影はほとんど感じません。この人のギターの音色がちょっと変わっていて私はとても好きなのですけど、足元のエフェクターボードを見るとかなりの複雑なので、相当に凝った音作りをしてるようです。ジュリアン•レイジの立場とは少し異なり、この人はジャズのメインストリートに足場を置いて活動してます。