ひぐらしカメラ 2

カナダのビクトリアに居住。写真、音楽、釣り、映画。

Dutch painting style

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Sony A7 II + Macro-Nikkor 55mm 2.8

 

17世紀のオランダ絵画の巨匠たち、つまりダッチ•マスターたちの静物画には生と死をイメージするアイテムが描かれてました。彩度の低い暗めの画面から浮き上がる細密な筆さばき、その死のイメージに魅せられて、飽きもせず画集をずっと眺めていたもの。私が枯れそうな花を好んで撮るのは、多分、その影響があるのでしょう。写真を撮る際、主題の花は適正より1段ほど落としますが、その段階では背景はさほど落ちてません。現像の際に大き目なブラシツールを使い、絵を描くようにストロークで落として行きます。その後Photoshopで画面の色数と彩度を減らして調整し仕上げます。

 

ここでもマクロニッコール55mmを使ってますが、キレた描写と背景に馴染むスムースなボケの組み合わせは作品のボトムを支えてます。以前、この手の撮影にはノクトン0.95を絞って使ってましたが、このレンズもなかなかいいですね。寄りに限らず標準のステルライフ撮影にも向いてます。以前、真面目過ぎて面白くないと書きましたが、いろいろ色調補正して見てみた結果、とても扱いやすく自分が狙った方向に制御しやすいことが分かりました。ちょっと当分、手放せないレンズとなりそうです。

 

 

Today’s Music 10 | Rei Harakami 

Rei Harakamiは日本人でテクノ、エレクトロニカ分野で活動していましたが、数年前に突然40歳で夭逝されました。本当に残念です。この人の「lust」というアルバムは一時期かなり聴き込みましたね。西洋人が構築するビートをベースにした曲作りとは違い、日本的な情緒性が下地にあります。彼は古いシンセを使っていたらしく、エレクトロニカにも関わらずある種のノスタルジーを感じます。この曲は細野晴臣さんのカバー。霧が掛かった浮遊感溢れるシンセの音の向こう側に70年代「はっぴいえんど」のサウンドが蘇ります。

 

 

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