ひぐらしカメラ 2

カナダのビクトリアに居住。写真、音楽、釣り、映画。

Pinecorn

f:id:matsu2012:20200515021242j:plain

Olympus OM-D E-M10 II + Voigtlander Nokton 25mm 0.95

 

朝の散歩の際にBeacon Hill Parkで見つけた15センチほどの大きな「松ぼっくり」。この「ぼっくり」って男性の陰嚢を表す言葉らしくて、つまりあのタマタマに形に似てるからと言うのがその言葉の由来。しかしこの大きさだと、もう「ぼっくり」の意味からはかけ離れ過ぎてますよね。あんな大きな「ぼっくり」を股下にぶら下げていたら大変。こちらでの名前はパインコーンで、これは文句なしに形がピッタリ。傘が開いたものは胞子が飛んでしまった抜け殻らしく役目を終えた残骸なのですけど手に取って眺めていると、その乾いた質感や色味、規則的に構成された螺旋形は妙に惹きつけるものがあります。

 

 

Today’s Music 110 | Yussef Dayes

 

最近聴いてるトム•ミッシュとユーセフ•デイズの新しいアルバムが凄く良くて、特にユーセフ•デイズのドラムに参ってます。そこで彼の以前の演奏を探したところ2018年のスタジオで撮られた映像を発見、こちらもなかなかカッコよろし。イギリスのアシッド•ジャズ系から発展したこの手のサウンドは私のツボ。ユーセフの過去の音を聴くと、実はトム•ミッシュの方が彼らの音楽に影響を受けて、取り込まれた形になっているのが分かります。

 

 

 

Horse in the Beach

f:id:matsu2012:20200513012343j:plain

Sony RX100

 

f:id:matsu2012:20200513012401j:plain

Sony RX100

 

市内の公園、ビーチなどは立ち入り禁止が正式に解除されて、この時期には珍しく25度付近まで気温が上がったせいか、大勢の人たちが各地に繰り出してました。私も早速、お気に入りの海岸であるIsland View Beachへ。やたら広いビーチなのでそれぞれしっかりと他人と距離を取り、散歩したりに寝転んだりしてます。ここは乗馬して海岸の散歩を楽しむ人もときどき見かけます。馬と言えば草原を走るイメージなのですけど、海岸というロケーションも案外に絵になります。

 

 

 

 

Today’s Music 109 | Lisa Ono

小野リサは「日本人でボサノバ」だから気に入っているのではなくて、単純に彼女の声の質に惹かれてます。ウィスパーでややカスれた声はボサノバ界のプリンセス、アストラッド•ジルベルト直系。このアルバムはジョビンの曲だけを集めた名盤で、やっぱり最初の「イパネマの娘」がオープニングに相応しいですね。ブラジル育ちなのでポルトガル語で歌ってくれるのも嬉しくて、やはりボサノバはポルトガル語のフニャーとした響きにマッチします。アストラッドがアメリカ向けに下手な英語で歌うのも、まあ、あれはあれで味があるんですけどね。

 

 

 

 

Mamiya M645

f:id:matsu2012:20200508232328j:plain

Mamiya M645 + Sekor C 80mm 2.8

 

f:id:matsu2012:20200508232347j:plain

Mamiya M645 + Sekor C 80mm 2.8

 

f:id:matsu2012:20200508232408j:plain

Mamiya M645 + Sekor C 80mm 2.8

 

f:id:matsu2012:20200508232422j:plain

Mamiya M645 + Sekor C 80mm 2.8

 

 

サンフランシスコに住んでる息子が最近フィルムの中判カメラを手に入れたとかで、初めて撮ったロールのイメージから数点を送ってきてくれました。Mamiya M645というカメラで、その昔知り合いの広告カメラマンもよく物撮り撮影で使っていたモデル。

 

ただ私の中では中判カメラといえばハッセルブラッドというイメージが強く、中判のフィルムカメラだったらハッセルブラッドにすれば良かったのに..と彼と話したのですけど、何やらMamiyaへの思い入れがあった模様。中古市場でハッセルブラッドローライフレックスよりも安く手に入れやすかったということもあるでしょうね。eBayで日本の業者から手に入れたようで、カメラ、レンズともコンディションはとても良いとのこと。レンズは80mm。

 

1ロールで12カットだったかな?ほど撮れて、もちろんラボに現像に出したようですけど、一本12ドルでフィルム現像をしてスキャンしたデータも付いてくるとのこと。案外にリーズナブルですね。今回はそのデータをLightroomで開いてほぼノータッチらしく、イメージからは中判フィルムカメラの持つ特徴が良く伝わってきます。フィルムの種類が分からないのですし、こちらも中判フィルムカメラそのものの知識が乏しいので曖昧な印象でしか語れないのですけど、コントラストが低めな淡いトーン、シャープネスとボケの対比などデジタルには無い温もりや空気感を感じます。

 

私は以前「ヴィヴィアン•マイヤーを探して」という映画を観て、彼女が使っていたローライフレックスのモノクロ•プリントの質にとても感銘、後日、私が働くフレームショップに持ち込まれた彼女の銀塩プリントを目の前にして、その圧倒的な美しさに再び驚愕。その時にローライフレックスを使ってみたいという気になって暫く中古市場を探したのですよね。

 

ただ色々調べていく過程で、なかなか難しいことが分かってきました。まず古いカメラなので品質のバラツキがあり、ネットで購入するのはリスクがかなりあるということ。もちろん極上品の返品可能なものを購入すればリスクは減りますが、当然価格も跳ね上がってしまいます。そんなわけでローライフレックスは次の帰国時に日本で店頭購入するのが良いかも、とネット購入は諦めました。

 

私の中判フィルムカメラ熱はほとぼりが冷めた状態だったのですが、今回、彼のサンプル写真を眺めてみて、また何やらモゾモゾしてきた模様。なんせ時間は沢山あるので、再びeBayをウロウロしている危ない今日この頃なのでした。

 

 

 Finding Vivian Maier

 

 

 

Isolation #4

f:id:matsu2012:20200505023805j:plain

Olympus OM-D E-M10 II + Voigtlander Nokton 25mm 0.95

 

 

f:id:matsu2012:20200505023821j:plain

Olympus OM-D E-M10 II + Voigtlander Nokton 25mm 0.95

 

 

 

 

Today’s Music 108 | Tom Misch & Yussef Dayes 

 

最近トム•ミッシュが大手ジャズ•レーベルBlueNoteからリリースした新しいアムバム。ロンドンの新進ドラマーのユーセフ•デイズと組み、音的には従来のオルタネーティブなポップ路線からよりジャズに近い路線に変更されてます。BlueNoteから出すというので、その辺りは意識していたのかも。本人のインタヴューによるとかなり実験的なアルバムになったとのこと。全体的には少しダークに重くなった印象はあります。ドラマーのユーセフ•ディイズ、ジャズっぽい16ビートの刻みがカッコよろし。これはトム•ミッシュが考える先端のジャズ•サウンドってことで良いのだろうな。まだ聴き込んでませんが、結構好きかも。次はこの二人に同じBlueNote所属のピアニスト、ロバート•グラスパーを組み合わせたらどうだろう。滅茶苦茶、最先端のオルタ•ジャズになるよ、きっと。

 

 

 

 

Butchart Garden

f:id:matsu2012:20200505002918j:plain

Sony RX100

 

ブッチャート•ガーデンが入場制限してオープン、と聞いたので、早速、出掛けてきました。ブッチャート•ガーデンは四季を通じて様々な花を楽しめる世界的に有名な庭園で、特に春のチューリップ、夏のバラは目を見張るものがあります。私は年に2、3回は足を運んでますが、春のチューリップは絶対に欠かせません。朝の10時頃に着いたのですけど、すでに10組ほど2メートルの間隔を取って並んでます。出口から人が出ると新たに人を入れるというシステム。この入場制限システム、庭園を静かにゆっくりと観るには素晴らしいシステムで、コロナ騒動が終わった後も是非キープして頂きたい。1904年に開かれたブッチャード•ガーデンはビクトリアに於けるディスニーランドみたいな存在で、普段はとにかく人が多いのです。年間100万人が訪れると言われており、ビクトリアに観光にきてここを外す人はほぼいないでしょう。今回はこの入場制限のお陰でゆったりとガーデン内を散策することが出来ました。

 

この庭園のチューリップの見せ方は、ちょっと変わってます。ガーデン•デザイナーがチューリップを絵筆のように使い、抽象画を描くように構成しているのですよね。チューリップは他の背の低い種類の違う花と組み合わせて色彩にバリエーションを加えており、またスペースを有機的な曲線で区切り、動きを与えてます。遠くから眺めると点描された絵画を見ている感覚。花壇に近ずけば見事なチューリップの大輪を堪能できますので、楽しみは2倍になります。このようにブッチャート•ガーデンはチューリップに限らず、あらゆる花をこのような絵画的手法で観る側を楽しませくれます。しかもそのガーデン•プランは毎年、大胆に変化しており、レギュラーの観覧者は毎年その違いを楽しめます。ガーデン•デザイナーの才能を全面に打ち出している、ある意味非常に人工的な庭園。元々は伝統的なイングリッシュ•ガーデンがスタイルのベースにあったはずなのですけど、次第にデザインのソフィステケーションが進み、現在の形に行き着いたのでしょう。

 

  

 

 

 

 

Isolation #3

f:id:matsu2012:20200503043632j:plain

Olympus OM-D E-M10 II + Voigtlander Nokton 25mm 0.95

 

f:id:matsu2012:20200503043648j:plain

Olympus OM-D E-M10 II + Voigtlander Nokton 25mm 0.95

 

久々に部屋で花を撮影。ちょっと珍しいチューリップの仲間らしい。花びらのシルキーな質感を活かすような色調補正を探っていたのですけど、バイパス•ブリーチというフィルターを薄っすらと弱めに掛けることで、その素材の持ち味を引き出せた気がします。ピクトリアル、ヴィンテージ系に処理せずにノーマル仕上げ。

 

 

 

Today’s Music 107 | Jocelyn Gould

 

ジョセリン•グールドは今時珍しくオーセンティックなジャズ•スタイル。女性ギタリストはロック、フュージョン畑で増えてるのですけど、グラント•グリーンやケニー•バレル、ジョー•パスあたりの回顧派を彷彿とさせる人はほとんどいない。トリッキーなプレイは一切せず、オーソドックスに歌心重視で演奏しているのは好感が持てますね。一見、理系女子の風貌からは想像できない素直なヴォーカルもなかなか味があります。どうやらカナダ人みたいで最近活動の場をNYに移した模様。ギターもジャズギタリス御用達のGibsonを使わずEastmanを使ってるのが渋い。Eastmanはとても仕上げの美しいアーチトップ•ギターを作っているアメリカのメーカーで、実は私も密かに欲しいと思ってます。

 

 

 

Channel #17

f:id:matsu2012:20200502105416j:plain

Sony A7 II + SMC Takumar 135mm 3.5

 

 

f:id:matsu2012:20200502105445j:plain

Sony A7 II + SMC Takumar 135mm 3.5

 

最近のカナダの新型コロナ感染の状況は、州によって全く異なる様相を呈してきてます。ケベックオンタリオ州がやはり突出して感染者、死亡者とも多く、その他の州はある程度抑え込みに成功しているように見えます。そのため経済リスタートの時期は各州に委ねられていて、感染者の少ない東部の州では5月から段階を経て再開させるようです。ケベック州などは今でも1日に新規感染者が800人ほど出ているにも関わらず、すでにリスタートのプランを立てている模様。夏までに抑え込んでも、秋に感染の第2波が来るという噂もありますし、国全体が今後コロナとは共存して経済も回す、という方向に認識が変わってきた感じ。まあ、国としても限りある財源からいつまでも手厚い休業補償を出し続けるわけにはいかないわけですしね。

 

 

 

Today’s Music 106 | NOVA