ひぐらしカメラ 2

カナダのビクトリアに居住。写真、音楽、釣り、映画。

Photo Encaustic Art

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Sony RX100

 

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Sony RX100

 

去年、暮れから時間を見つけてエンコースティック作業をしておりました。エンコースティックとは熱したワックスを塗り込みテクスチャーを加えるアートのジャンル。写真をイメージ•ベースにするものはフォト•エンコースティックと呼ばれてます。今はテクニックを試行錯誤してましてスタイルが完成するところまでは程遠いのですけど、作業自体はなかなか面白いですね。

 

エンコースティックに向く素材は、自分の写真の中ではピクトリアル系だと思います。ワックスのテクスチャーが乗ってくることにより、写真プリントという概念が薄れアート作品に近ずくようです。ワックスは完全透明ではなくてちょっと黄色っぽい白濁した色味。レイヤーを重ねるごとにイメージは霧の中に入って行くように薄れていくので、元イメージが持つ雰囲気を考慮して作業を進める必要があります。プリントアウトもそのあたりを計算してやや濃いめに出力する方が良いです。このフォト•エンコースティック、今までの写真と並行しアートワークとして暫く続けていくつもり。今後、時々作品紹介したいと思います。

 

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Sony RX100

 

 

Today’s Movie 2 |  Parasite

 

話題の韓国映画「パラサイト」を劇場で観てきました。今年のアカデミー賞で脚本部門と海外作品部門にノミネートされてるとても評判の高い作品です。貧困層の家族が富裕層の一家へ一人ずつ寄生していくプロセスとその後に次々に現れるジェットコースター的な展開。映画はコミカルなタッチをベースに進行していきますが、次第に雲行きが変わっていきます。この映画の肝は監督が書いた脚本にあります。かなり込み入った展開にもかかわらず最後まで破綻せず、しかもそれぞれの伏線が最後にきっちりとパズルのようにハマります。この映画のテーマは是枝監督の「万引き家族」と同じで、貧困と富裕の2極に分かれた社会的構造に疑問を投げかけるもの。ただ「万引き家族」は観終わった後にある種の不快感が残ったのに対して、この映画は希望に溢れた清々しさを感じました。観る側に問題提示するだけなら、さほど難しく無いと思うのですよね。その問題を理解させた上でそれでも最後は観客にポジティブな気分にさせる作品、この監督はこのことを完璧に理解しています。「万引き家族」が届かなかったアカデミー賞、この作品は必ず取るでしょう。超激賞映画、絶対観るべき映画。

 

 

Today’s Fly Fishing 2 | Chinook Salmon - BC

 

今回もカナダBC州のスキーナ水系の川です。ターゲットはスティールヘッドではなくてシヌック•サーモン、つまりキング•サーモンですね。前半、女性のガイドが押しの強い流れに股下までウェーディングして大きなキングを掛けましたが、川底の石などで滑って転倒したらそのまま溺れる可能性があります。キング•サーモンの引きは強烈で、特に流れのある場所では流れに乗って下流に走ると簡単には止められません。リールのバッキングラインも少なくなりますし、頭はパニック状態に。足元の注意が疎かになり事故に繋がる可能性が出てきます。私だったら、キングを狙う場合、膝下よりも深い場所には立ちたくないです。それでフッキングしたら、すぐに岸に上がりたいのですけど、まあ、実際の釣り場の状況ではそれも出来ないところが多いのですよね。

 

後半のヘリコプター•フィッシングは究極の釣りで、本当に憧れます。他の釣り人が絶対来れない場所での釣りはまさに異次元ですね。どのくらいコストが掛かるのか分かりませんけど、豊かさが究極体験との交換チケットなのは紛れも無い事実。自分のバケット•リスト(死ぬまでやりたいことリスト)に入れておくことにしましょう。