ひぐらしカメラ 2

カナダのビクトリアに居住。写真、音楽、釣り、映画。

Salmon Fishing in Eve River

f:id:matsu2012:20190825192604j:plain

Olympus OM-D E-M10 II + Voigtlander Nokton 25mm 0.95

 

イブ•リバーはビクトリアから北へ約4時間のハイウェイ•ドライブの後、未舗装の道路を30分ほど走ったところにある川。原生林の中を縫うように走ると見落としそうな小さなキャンプ場告知の看板があります。キャンプサイトは8つほどの小さなものなのですが、利用者はほとんどいません。私はここ5年ほど、川に一番近いサイトにテントを張ってますけど、いつも空いてますね。ここはシャワーなどの施設もありませんし、森の中に川が流れているだけなので、フィッシャー以外は来ないのです。その多くフィッシャーたちも2キロほど下流のRV専用区で寝泊まりしていて、このサイトを利用するのはテントを持ち込むフィッシャーだけ。

 

キャンプサイトにはテーブルとベンチのセット、キャンプファイヤーのピット、それに小さなテントが2、3張れるほどのフラットなスペースがあり、背後はそのままヒマラヤ杉など原生林と大きなシダが生い茂る森へと続きます。川ではブラックベアをよく見かけるのですが、このキャンプサイトでは見かけたことはありません。食料品はいつも車の中で保管しているので、匂いに釣られてやって来ることはないみたいですね。もちろん彼らの方が人間よりも臆病なので、人の気配を感じるところには近寄らないのでしょう。

 

f:id:matsu2012:20190825192704j:plain

Olympus OM-D E-M10 II + Voigtlander Nokton 25mm 0.95

 

f:id:matsu2012:20190825192740j:plain

Sony RX100

 

ここでの食事はもちろん自炊ですが、基本的に二口の携帯ガス•コンロで出来る範囲で簡単に作ってます。二口あれば、お湯を沸かしながらフライパンを使ったり出来るので、シングルのものに比べて機動性は高いですね。小さな鍋でご飯を炊くこともありますし、パスタやラーメンなどはもちろん、釣ったサーモンをバターでソティすることも。冷蔵庫が無いのである程度、日持ちする素材を持ち込みますが、最高気温が20度前後と涼しいので、生卵なども4、5日なら常温でも問題ないようです。日が落ちて暗くなる前に焚き火を起こし、簡単な食事を済ませ、焚き火を見ながらウィスキーをストレートでチビチビ。そのうち瞼が重くなってきたらシュラフに潜り込みます。終日、釣りをしてると身体は案外に疲労しており、すぐに眠りに入ることが出来ます。

 

このイブ•リバーは8月の上旬には、主にピンク•サーモン(日本名ではカラフト•マス)が大量に遡上にし、クリアな川はそのサーモンの影で真っ黒になるほど。川の各プールを覗きにながら、群れをいるのを確認し、フライを群れに流し込むサイト•フィッシングのスタイル。大量にサーモンが居ると言っても、基本的にフライに反応する個体は少なく、見た目よりは難しい釣りです。サーモンは産卵のため川に入ると一切餌を取らなくなることと川が底まで見えるほど透明度が高いため、フライのラインが通過するとサーモンをスクープさせてしまうのが大きな理由。

 

f:id:matsu2012:20190825192901j:plain

Olympus OM-D E-M10 II + Voigtlander Nokton 25mm 0.95

 

f:id:matsu2012:20190825192930j:plain

Olympus OM-D E-M10 II + Voigtlander Nokton 25mm 0.95

 

3年ほど前に来たときは、一つの大きなプールに2.000匹以上のサーモンが溜まっており、これだけ多いと回遊する際にフライに興味をしめす個体に出合う確率が高くなります。このような状況ではサーモン自体の活性も高くなるので、次から次へとサーモンを釣ることが出来ました。これはちょっとレアなケースだと思います。実は今年のサーモンの遡上状況は過去5年で多分最低の状況でした。初日に各プールを全てチェックしたのですが、釣りになりそうなプールはたった2つだけで、去年の4分の1ほどでしょうか。知り合いからの情報で、遡上が遅れてる旨を聞き、キャンプの予定を1週間伸ばしたにも関わらず、残念な状況となりました。

 

サーモンの遡上も自然のサイクルの出来事なので、良い年にもあれば、残念な年もあります。これに関してはこちらから出来ることは何も無いので、状況を受け入れるしかありません。そんなわけで通常は5日ほど釣るのですけど、今回は初日の夜に大雨が降り、川が増水してしまったこともあり、2日目を釣った段階で撤退することに。初日に10匹ほど、2日目午前中に4匹という釣果で、条件が悪かった割には、うまく釣れてくれた方でしょう。今後、サーモンの釣りは9月にキング•サーモン、10月にチャムとコーホー•サーモンというスケジュールになります。

 

f:id:matsu2012:20190825193035j:plain

Olympus OM-D E-M10 II + Voigtlander Nokton 25mm 0.95

 

通常の釣りの現場にはRX100だけを持ち込むケースがほとんどですが、今回はOM-Dも使いました。釣りをしながらミラーレス、特にマニュアル操作となると、とても気を使うので、主に早朝や夕方、キャンプサイトの周りでのみ使用。それでもRX100だけでは捉えきれない川辺の空気感を少しは押さえることが出来たかな、と思います。今後もOM-Dを川へ持ち込む予定ですが、川の中への落下だけは何としても避けたいです。

 

 

 

Today’s Music 37 | Lindecis

Apple Musicさんがレコメンドしてくれたフランスの2人組バンド。Apple Musicさんがこんなのどう?と教えてくれるのは割と当たるケースが多いです、自分の場合。聴いてみたら案外にツボだったみたいで、以来、毎日のように聴いてます。うまく言えないのですが、アマチュアっぽさというか、プロの凄腕たちのキレが無いところが逆に魅力。曲も2、3分のものが多く、絵に例えるとデッサン集みたいな軽い仕上がり。その隙間具合、テーマを展開して大曲に仕上げようとしない潔さがフレンチっぽくていいんですよね。