ひぐらしカメラ 2

カナダのビクトリアに居住。写真、音楽、釣り、映画。

Sunshine

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Olympus OM-D E-M10 II + Voigtlander Nokton 25mm 0.95

 

二日前の雪は20センチほど積もったのですけど、昨日あたりから気温が上がりほぼ解けてしまったようです。今日は久しぶりの快晴で、海岸沿いをしばらくぶりに歩きました。風はまだ冷たいのですけど、ほんの少しだけ春の気配を感じた気がします。少しずつ陽も長くなってきてますし、2月に入ればボツボツと花たちの蕾が膨らんでくるはず。今年の長い雨期にウンザリしてきたので楽しみです。さて、この日は珍しくノクトン50mmを外に持ち出してみました。天気が良かったせいか、とてもクリアな画像に仕上がりました。ノクトン50mmは花撮り専門だったのですけど、これからは時々外に持ち出してみます。

 

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Olympus OM-D E-M10 II + Voigtlander Nokton 25mm 0.95

 

最近、第一次大戦を舞台にした映画を2本立て続けで観たので、本日はその話をちょっとだけ書いてみます。

 

まず1本目は「1917」というサム•メンデス監督の映画。超長回しのカメラ撮影ということで話題になってまして、確かに一台のカメラで最初から最後までノンストップで撮ってるように見えます。ただ物理的にどう考えても難しい部分も明らかにありまして、どうやらCGの力を借りてるようですね。まあ、当たり前か。それでもCGの匂いは一切せず、一発ノンストップの疾走感というか、リアリティというか、特に戦場ということもありその臨場感は今までの戦争映画には無かったものです。日本でも公開間近らしいので、興味のある方は是非、劇場に足を運んで見ては如何でしょう。

 

2本目の「They Shall Not Grow Old」は「ロード•オブ•ザ•リング」のピーター•ジャクソンが監督したドキュメンタリー。ドキュメンタリーなのですが、画質の悪い古いカクカクした動きのフィルムを全てデジタルで着色修正し、音響を加えたという代物。まずその圧倒的な画質に驚かされます。第一次大戦という100年前の出来事をつい最近撮られて見せられている錯覚を起こしてしまいます。ピーター•ジャクソンはイギリスに現存した全てのフィルムをチェックしたそうで、戦争に志願した15、6歳の若い子たちが訓練を受けて戦場に出て、そこで起こるあらゆる事柄をその膨大なフィルムで多角的に浮き彫りにしています。大勢の兵士の死体など悲惨なシーンですら忠実に色彩が入ってきているので、この映画は全ての人にはお勧めできません。ただそのリアリティこそが、戦争の真実を伝える手段なのだというピーター•ジャクソンの信念をひしひしと感じます。こちらは日本での公開に関しては分かりません。

 

フィクションとノンフィクション、全く手法が違いますけど、共通するのは戦争のリアリティ。戦争のほんとの現場とはこういうものだったのだぞ、と頭をガツンと殴られたような感覚でした。この2本、今年のアカデミー賞には間違いなく絡んでくるはずです。